今自分が「幸せ」について何か考えているわけではありません。
偶然、ハードディスクに「ぴあ」で賞をいただいた後、スカラシップ用に書いた脚本が出てきました。『カトリーナの野良犬』というタイトルです。
確か、私はこの脚本を「幸せってなんだろう〜」と思いながら書いたんだと思います。
書いている途中で3.11、東日本大震災が起きました。
自分はその時アルバイトが休みで、近くの喫茶店でまさにこの脚本を書いていました。
大きく揺れて、川崎市中原区は停電になりました。私は一旦帰宅しましたが電気もないので母が働いている場所まで歩いて行きました。幸いそこまで行くと停電はなく、母の無事を確認し、テレビの画面を目にして驚いたのを覚えています。
そして宮城県仙台市に住む母方の祖父母、父方の祖母と連絡が取れませんでした。
それからの怒涛の日々、私は脚本を書き直すことにしました。
この時代を描くのにこのことは避けられないと思ったのと、不謹慎とも取れる想像が膨らんだことでもありました。
私は生きたいです。死ぬのは怖いです。私は日本で、やることがある。東京でやることがある。そう思った日々でした。
it's OK FILM 阿部綾織
it's OK FILM 代表 阿部綾織の日々の生活
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